■歯が歯茎（はぐき）の中に生えている様子（ようす）を半分に切ってみると図のようになっているんだよ。

■歯の外側（そとがわ）には1mmほどの厚（あつ）さのエナメル質（しつ）という組織（そしき）がある。これは半透明（はんとうめい）の白い色をしていて、人間の体の中で一番硬（かた）い組織だよ。水晶（すいしょう）という石と同じくらいの硬さがあるが、反面（はんめん）少しもろい性質（せいしつ）があるんだ。
エナメル質の内側（うちがわ）には象牙質（ぞうげしつ）という組織がある。これはエナメル質ほど硬くはないがそれほどもろくなく丈夫（じょうぶ）だよ。
一番内側には歯の外形とほとんど同じ形をした空洞（くうどう）がある。この中には歯髄（しずい）という組織がつまっていて、血管（けっかん）や神経（しんけい）が通（とお）っているんだ。歯の根（ね）の先端（せんたん）の根尖孔（こんせんこう）というところで体の中の神経や血管とつながっているんだよ。
歯を支えているのは、歯槽骨（しそうこつ）という顎（あご）の骨（ほね）の一部で、その上を歯肉という柔（やわ）らかい組織がおおっているんだ。

  レントゲン写真を見てみよう！  

■口の中全体を写（うつ）したレントゲン写真だよ。上の歯と下の歯がしっかりかみ合っているのがわかるかな？まんなか付近（ふきん）が前歯（ぜんし）の部分、わきの方が臼歯（きゅうし）の部分だよ。歯の中の黒いストローみたいに見えるのが神経（しんけい）のある歯髄（しずい）だよ。
一番はしに他（ほか）の歯より低（ひく）くなっている４本の歯は、顎（あご）の中に隠（かく）れてまだ出てこない親知らず(第３大臼歯)だよ。