”有限会社 伊藤不動産”
  「ホームページですか。本当に役立ってますよ」。大曲市若竹町の有限会
 社「伊藤不動産」社長の石山久美子さんは開口一番、こう言って喜んだ。パ
 ソコンのことは何も分からなかったが、知人の協力で昨年2月にホームペー
 ジを作ってもらい「おばこネット」に登録。以来、悪戦苦闘しながら「習う
 より慣れろ」と自分に言い聞かせながら、ホームページを通じて不動産情報
 を発信している。

    「お部屋探しのことなら(有)伊藤不動産」の文字が流れ、内容は「アパー
 ト」「マンション」「中古住宅」「土地売買」「貸家」「貸し事務所」案内
 の業務用だけに絞った。アパート、マンションは家賃から間取り、シャワー
 付きバスあり、水洗トイレなど設備から駐車場のパーキング台数、備考欄に
 は「即入居可」かどうか、さらに新築なら「新築」と細々と説明。とにかく
 部屋を探している人にとって「最低限、これだけは」と欲しい情報を書き込ん
 でいる。
  中古住宅も所在地はもちろん敷地面積から建物の構造、面積、そして建築
 後の年数、価格、さらに物件によっては写真で建物の様子や部屋の中などを
 紹介しており、住宅を求めようとしている人にとってはとても重宝な情報が
 いっぱい。
  石山さんは「先日も大阪の人からメールが来たんです。大曲を離れてもう
 20年になるが、ふるさとは忘れられない。いつか大曲に帰るかもしれない
 が、その際は住まいでお世話になりたいと。嬉しいものです。見てくれる方
 がいますから」と明るい大きな瞳を輝かす。今年3月の異動期には秋田市や
 大館市、鷹巣町など県内はもちろん、県外からも多くの人が伊藤不動産の
 ホームページから印刷したプリントを手に「この物件を見せてもらいたい」
 と訪れ、「ホームページが私たちの代わりになって営業活動してくれたよう
 なものでした。折り込みチラシよりも役立つと言う感じです。とにかく若い
 人たちはインターネットから情報を取って住まいを探そうとする時代なんで
 すね」とインターネット効果を手放しで喜ぶ。5月からはインターネット新
 聞「秋田県南日々新聞」にもバナー広告を張り、知名度アップを図っている。
  アクセス数は7月末現在で2200件ほど。「ニュースや話題を提供して
 いるわけではないから、アクセス数は気にしません。必要な人が必要な情報
 をうちのページから取って役立ててもらえばそれでいいのです」と石山さん。
 先日も売り家情報を流したら、メールで問い合わせが来たと言う。「残念な
 がら買い手が付いてしまった後だったので、メールで事情を説明しました。
 インターネットが私たちの商売にはもう欠かせない時代になったんですね」
 と話す。
  更新は新しい物件が入るとすぐに取りかかるが、石山さんは物件情報だけ
 でなくホームページを見てくれるお客さんに女性ならではの心遣いも見せる。
 それは表紙を飾る2枚の写真だ。現在は事務所前の垣根越しに撮った青空と
 ヒマワリの写真を飾り、「良いお天気ですね」「暑い夏が来ました」と季節
 感を訴える。春には近所の方から頂いたタケノコをざるに盛った写真を飾っ
 て喜ばれたり、この冬には外が雪ばっかりなので美味しそうな「たい焼き」
 を飾って和ませた。大好きな西山の風景を同じ場所、同じアングルで季節ご  とに撮って飾ろうかとも思っている。「表紙の写真の更新は楽しみながらやっ
 てます」と石山さん。
  事務所は桑島清美さんと女性二人だけのスタッフ。それでも次々と住宅探
 しで訪れ、活気づいている。その中にはやはり伊藤不動産のホームページか
 らアパート情報をプリントして、部屋探しに訪れた若い人もいた。「アパー
 トとか貸家のいい物件はやはり間取りでも台所設備でも女性の目線で建てた
 かにかかってます」。いつだったか石山さんはプロの目でみたアパート造り
 の哲学を語ったことがある。「パソコンを買い求めて本当に良かった。今で
 はフル回転し、とても重宝してます」。石山さんのお話しはインターネット
 時代到来を実感させた。
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